Apple M1は何がすごいのか考えてみた

Apple M1について

Apple M1は、Appleが2020年11月10に発表したSoCで、結構発表時には激震が走った感もありますが、それだけの事もあって品薄感もあり、購入はしたもののまだ届いていない人も多いと思います(と言うか僕です)

さて、僕自身まだ届いていない(あと一週間くらい掛かる)のですが、その間ぼけーっとしているのもなんか勿体ないので、Apple M1は何がすごいのか考察してみます(まだ届いてもいないけど)

半導体製造プロセスが3世代分進んでいる(IntelのデスクトップCPUと比較して)

Intelのデスクトップ向けCPUはプロセスルールが14nmで、今回発表されたApple M1は5nmとなっています。世代的には14nm→10nm→7nm→5nmとステップを踏んでいくようなので3世代分、モバイル向けには10nmを出しているようですがそれでも2世代分の差があります。

プロセスルールは何かと言えば、一言で言えばICの配線の細かさです。14nmと5nmでは 14/5 = 2.8 ですから、実に3倍近く配線を細かく出来る訳です。

そうするとどうなるかと言えば、なんと面積はその二乗、つまり 2.8 x 2.8 = 7.84 と言う実に8倍近い配線を同一面積辺りに配置出来るわけです。SUGOI!

面積が8倍になったら8倍高速になる訳ではありませんが、単純な設計の余裕で言えば分があります。いっそその分コアをマシマシにしたって良いわけです。シングルコア性能では勝てないでしょうが。

Intelの「言い値」がMacの値段に上乗せさずに済むようになった

かつてはPower PC系のCPUを使っていて、そこからIntelに鞍替え。パフォーマンスが向上しみんなウハウハ喜んで居た訳ですが、そのコストはそのままMac製品の値段に上乗せされていた訳です。Intelは他にも商売相手(デスクトップ市場、元より一番大きいのはサーバ市場だと思われるけど)は居るわけですから、Appleが値切り交渉しようとした所で「別にあなたの所に売らなくてもこっちは商売出来るんだよ(笑)」と言うわけで、AppleとしてはIntelの言い値でしか買わずを得なかった訳です。まぁみんなAppleの信頼及びIntelの信頼を掛け合わせて買ってくれる訳ですが、それでも価格交渉できず、ずっとIntelのいいなりであった事に、Appleは不服だったのかも知れません。

虎視眈々とその機会を伺っており、iPhoneで開発実績のサイクルを積み重ね、漸くMacとしてもそのCPUを採用出来た事は、Appleとしても悲願だったに違いありません。(勝手な予想だけど)

Intel系からARM系に移ったことによりどうなるか?

もっぱらITエンジニアの人達にとってCPUアーキテクチャの変更のインパクトは大きく、CPUが変わると今まで動いてた物は全く動かなくなるので、なかなか二の足を踏むとは思います。

ライトユーザにおいてはインターネットを見るだけなのでSafariさえ動いてくれればよく、それはバンドルされている物ですから全く以前と変わらないユーザ体験になるかと思います。ITエンジニア以外ではクリエイティブ系の人達が、今までのソフトが動かないと言う事になるかと思いますが(DTMシーケンサAdobe等)、これはベンダーがどこまで対応してくれるかと言う感じになるかと思います。とは言えこれらはWindows / Macの両方をサポートしているソフトウェアも、Windowsのみのソフトウェアも今まであった事ですから、そんなに変わらないかも知れません(ただ、CPUが変わったことによりベンダーの対応負担が増え、サポートが切られる可能性もありますが)。

Rosetta 2の変換はそれなり優秀のようですが、完全な物でも無いと思いますので、やはり各ベンダーのサポートに期待と言う感じでしょうか。

Apple M1のMacは買いか?今後どうなるか

さて今後どうなるかについてですが、AppleとしてはApple Siliconに一本化して行きたいでしょう。間違いなく。Appleとして両方をサポートし続ける事は負担でしょうし、それは各ソフトウェアベンダーについても同じでしょう。もし両方のラインを維持し続けるとしたら、それはAppleのみならずソフトウェアベンダーの負担が増える事により、片方のCPU向けにしかリリースされない、両方をサポートするのは大変だからMac自体のサポートを打ち切ると言った自体にも成りかねません。ひいてはその混乱は消費者離れも引き起こすでしょうから。誰も得はしません。

よって答えは「今後Apple Siliconに一本化」または「やめる(Intel macに戻る)」の2つに1つだと思います。中途半端は誰も得をしません。

どうなるかは恐らくですが、消費者である我々の反応に掛かっているでしょう。みんながApple Siliconのmacを買ってくれれば、Appleとしてもその気になりますし、そうでなければ「やめようか」と言う話になるでしょう。いまいまの反応としては恐らく「上々」と言う感じだと思いますが。

性能の話は実は大した話ではない

Apple M1について出回ってる話は「性能」の話一辺倒な気がしていますが、恐らくそこは重要ではないとは思います。

上記アーキテクチャの変更が「今後(未来)どうなって行くか」こそ重要であり、しかしそれは我々消費者に掛かっているのでAppleに顔色を伺うのはお門違いであり、見るべきは鏡であり、それに写っているのは我々消費者自身です。

性能については、これまでIntelは競争相手がAMDしか居なかったので「AMDさえ上回っていれば良し」と半ば胡座をかいていたのでは?と思っていますが、思わぬ第三の敵が現れた事により本腰を入れてくるかと思います。

よって性能は(分かりませんが)直ぐにでもより高性能なプロセッサを出してくるかも知れません。

一方のAppleiPhoneでの実績がありますから、バチバチのバトルになるのかも知れません。

ただ、消費者としてはその「勝った」「負けた」はどこまで重要なのか…?と言う話であります。

 

正直昨今のCPUは十分高性能ですから、Intelが「1.3倍勝った!」だの、Macが負けただのを繰り返しても消費者としてはそこまで影響がない気がします。動画のエンコードをするような人達には影響があるかも知れませんが。ただそういう人達は、Windowsで最新のIntel CPUマシンを使うのが一番無難に思えますし、Appleのターゲットではない気がします。

結局の所「macが欲しければ」買えば良いと思いますし、使っているソフトが対応していなければ買わない。と言うのは今までと同じ事と思います。

macのCPUが変わってどーたらこうたらと惑わされず、いままでと判断基準は何も変わらず、あくまで消費者目線でフラットに判断するのが一番よいかと思います。